春の花といえば水仙。ドイツでもあちこちで見かけることができます。
2月に入ると、スーパーの店先に小さな鉢植えが並び、庭では芽吹きが始まります。日当たりの良い場所では2月中旬には花を咲かせ、我が家の水仙も3月に入るとようやく開花します。
どの家の庭にも植えられていることが多く、町を歩けばあちこちで黄色や白の花が揺れています。水仙の花が咲くと、「やっと長い冬が終わったな」と感じるものです。
ドイツ語ではOsterglöckchen(復活祭の小さな鐘)と呼ばれ、その名の通り、春の訪れを知らせてくれる花でもあります。
そんな水仙には、少し切ない神話が伝わっています。しかし、そのうつむくような姿は、どこか恥ずかしそうにも見えませんか?
花写真
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ドイツ南西部
写真追加予定
花の基本情報
和名: | スイセン(水仙) |
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別名: | セッチュウカ(雪中花) |
学名: | Narcissus |
独語名: | Osterglöckchen |
英語名: | Wild daffodil, Lent lily |
科名: | ヒガンバナ科 |
分類: | 多年草 |
原産地: | 地中海沿岸、北アフリカ、スペイン、ポルトガル |
開花期: | 1月から3月 |
花色: | |
実色: | — |
背丈: | 30から40cm |
毒: | — |
花言葉: | 「自惚れ」「自己愛」「自己中心」「報われぬ恋」「注視」「尊敬」 |
その他: | 花が咲き終わったら花柄だけ切り取る。葉は枯れるまで、そのままにしておく。 |
花にまつわる神話
水仙とギリシャ神話
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美しい少年ナルキッソスは、その容姿の魅力から多くの人に愛されましたが、誰に対しても冷たい態度を取り続けました。
森のニンフ(精霊)のエーコーも彼に恋をしましたが、想いは届かず、悲しみのあまりやせ衰え、最後には声だけの存在になってしまいます。
これを見た復讐の女神ネメシスは怒り、ナルキッソスに呪いをかけました。
その結果、彼は水面に映る自分の姿に恋をしてしまいます。
しかし、水の中の像が彼の想いに応えることはなく、叶わぬ恋に苦しんだナルキッソスは衰弱し、ついには命を落としてしまいました。
やがて彼の亡骸は水辺でうつむくように咲く水仙の花へと姿を変えました。
そのため、水仙はまるで水面を覗き込むように咲くといわれています。
「ナルシスト」と「エコー」の語源
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「ナルシスト(自己陶酔型の人)」という言葉は、このナルキッソスの神話に由来しています。
また、「エコー(こだま・反響)」の語源は、声だけの存在となった森のニンフ、エーコーに由来するといわれています。
いけばな
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花器:丸水盤
花型:盛花観水型
花材としてのスイセン
私の住む地域では、お店で売られている水仙は葉がついていないことが多いため、いけばなに使う際は鉢植えや庭の地植えのものを選ぶようにしています。
葉付きの水仙が手に入ったときは、「袴」と呼ばれる部分がついているので、葉を組み替える際に活用できます。
ただし、品種によってはこの袴が弱く、うまく使えないこともあります。
そんなときは、フローラルテープで巻くときれいにまとまります。
花に対する個人的レビュー
個人的感想、備忘録です!
このレビューは、育てた感想、いけばなで使う時の- 育てやすい
- 切花には葉がない時がある