ドイツで椿を育てるなら、鉢植えが一般的です。
冬の寒さが厳しく、蕾が傷んでしまうことが多いため、地植えには冬越しの工夫が必要になります。
とはいえ、ここ数年はさまざまな種類の椿が出回るようになり、選ぶ楽しみも増えてきました。
いけばなで使いたいという思いもあり、手間をかけながら庭で育てています。
また、椿とよく似た花として山茶花がありますが、花の落ち方や開花時期などに違いがあります。
記事では、椿と山茶花の違いも詳しく紹介しています。
さらに、いけばな作品も載せており、椿がどのように活けられるか、実際の作品を通してご覧いただけます。
花写真
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2016.02 | |
Nikon D7100 | |
ドイツ南西部 |
花の基本情報
和名: | ツバキ(椿) |
---|---|
別名: | |
学名: | Camellia japonica |
独語名: | Kamelie |
英語名: | Japanese camellia |
科名: | ツバキ科 (Theaceae) |
分類: | 常緑の高木または低木 |
原産地: | 日本、中国、韓国 |
開花期: | 日本は、冬〜春(12月〜4月) 品種によって異なりますが、多くの日本椿は1月〜3月にかけて開花します。 早咲き(12月頃〜)、中咲き(1〜2月)、遅咲き(3月〜)のタイプがあります。 ドイツは、3月から5月頃まで |
花色: | |
実色: | |
背丈: | 80から400cm |
毒: | — |
花言葉: | 椿全体:「誠実」「高貴」 赤椿:「燃える心」、「愛」 白椿:「純潔」、「私はあなたにふさわしい」 ピンク椿:「優れた美徳」 |
その他: | ドイツでも人気のある花で鉢植えがよく売っている |
椿の特徴
- 常緑の高木または低木で、日本を代表する花木の一つ。
- 光沢のある濃緑色の葉を持ち、日本では冬から春にかけて美しい花を咲かせる。ドイツでは、3月ごろから咲き始める。
- 花の色は赤、白、ピンクなどがあり、一重咲きや八重咲きなどの品種も豊富。
- 受粉後には球形の果実をつけ、種子から椿油(Camellia oil)が採れる。
椿のお世話
剪定時期:開花後〜夏前
- 花が終わった後、新芽が伸びる前に剪定するのがベスト。
- 夏以降に剪定すると、翌年の花芽を切り落としてしまう可能性があるので注意。
剪定のポイント
- 不要な枝を間引く:混み合った枝や枯れた枝をカットし、風通しをよくする。
- 樹形を整える:伸びすぎた枝を適度に剪定し、全体のバランスを保つ。
- 弱剪定が基本:強剪定すると回復に時間がかかるため、毎年少しずつ整えるのが理想的。
その他の管理
- 日当たり:半日陰〜日向(直射日光が強すぎると葉焼けする)
- 土壌:酸性の土壌を好む(アルカリ性の土では育ちにくい)
- 水やり:乾燥を避け、土の表面が乾いたら適宜水やり
- 冬場:地植えはカバーをかける。鉢植えは室内、外で保管する場合は寒さに気をつける
椿に似た花 山茶花について
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山茶花(サザンカ)の基本情報
学名: Camellia sasanqua
科名: ツバキ科
属名: ツバキ属
原産地: 日本、中国南部
山茶花の特徴
葉はツバキと同様に光沢があり、縁にギザギザ(鋸歯)があるのが特徴です。
山茶花(サザンカ)は、日本に自生するツバキ科の植物で、冬に咲く代表的な花の一つです。
花色は白、ピンク、赤などがあり、一重咲きや八重咲きの品種もあります。
香りがあり、特に白い品種は甘い香りを放つことが多いです。
開花時期は 10月〜12月(晩秋から初冬)で、寒い時期に庭を彩ります。
椿(ツバキ)との違い
比較項目 | 山茶花(サザンカ) | 椿(ツバキ) |
---|---|---|
学名 | Camellia sasanqua | Camellia japonica |
開花時期 | 10月〜12月(秋〜初冬) | 12月〜4月(冬〜春) |
花の落ち方 | 花びらが一枚ずつ散る | 花全体がボトッと落ちる |
香り | あり(特に白い品種) | ほぼなし |
葉の特徴 | 縁にギザギザ(鋸歯)がある | 縁のギザギザ(鋸歯)が目立たない |
樹形 | 横に広がりやすい | 直立しやすい |
まとめ
山茶花は椿に非常に似ていますが、花びらが一枚ずつ散る点や、葉の縁にギザギザがある点が特徴です。また、開花時期も異なり、山茶花は 秋から初冬に咲く のに対し、椿は 冬から春に咲く のが一般的です。
庭木として人気があり、生垣にも利用されることが多い山茶花ですが、花の散り方が美しいため、お茶席の庭などにもよく植えられます。
いけばな
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花材: | 葡萄の枝、椿 |
---|---|
花器: | 創作花器 |
花型: | 投げ入れ |
花材としての椿
ドイツで椿をいけばな花材として使いには、鉢植えもしくは地植えのを使うしかありません。
花屋では基本的に切花としては売っていないからです。
またドイツでの椿の開花は3月からなので、日本で取り合わせる花とは違った組み合わせになります。
扱い方は日本の椿と同じですが、入手が難しい花なので貴重な花材です。
花に対する個人的レビュー
個人的感想、備忘録です!
このレビューは、育てた感想、いけばなで使う時の- 日本を感じられる花
- 早春に咲く豪華な花で見応えがある
- 冬場の管理が必要
- 入手が難しい貴重な花材